遺産分割協議書とは?作成のポイントと注意点

2025.03.21

相続が発生した際、相続人全員で話し合い、遺産の分け方を決める手続きが必要です。

その結果をまとめたものが**「遺産分割協議書」**です。

遺産分割協議書は、相続登記や銀行手続きに必須の書類であり、不備があると手続きが滞ってしまいます。

今回は、遺産分割協議書の基本的な内容や作成時の注意点、無効になるケースなどについて解説します。


1. 遺産分割協議書とは?

遺産分割協議書とは、相続人全員で話し合った遺産の分け方を正式にまとめた書面です。

法的には、**相続人全員が署名・押印(実印)**しなければ効力を持ちません。

この書類があることで、遺産の分割内容が明確に証明されるため、相続登記や銀行口座の解約・名義変更などがスムーズに行えるようになります。


2. 遺産分割協議書を作成するメリット

遺産分割協議書を作成することで、以下のメリットが得られます。

(1) 相続手続きがスムーズに進む

銀行口座の解約や相続登記を行う際、遺産分割協議書がないと手続きができない場合が多々あります。

法務局や金融機関が正式に受け付ける証明書類として機能するため、必ず作成しておくべきです。

(2) トラブルを未然に防げる

相続人同士の話し合いが成立し、署名・押印がそろっていることで争いを防止できます。

後々の**「そんな取り決めはしていない」**といったトラブルを防ぐためにも、明確な合意を文書に残すことが重要です。


3. 遺産分割協議書の基本構成と必要事項

(1) タイトルと作成年月日

「遺産分割協議書」というタイトルを付け、作成日を記載します。

(2) 被相続人の情報

  • 被相続人の氏名、住所、生年月日、死亡日
  • 相続が発生したことを明確に記載します。

(3) 相続人の情報

  • 相続人全員の氏名、住所、生年月日
  • 相続人の範囲が確定していることを示すため、戸籍謄本で確認した内容を反映させます。

(4) 遺産の詳細

  • 不動産、預貯金、株式、動産など、すべての遺産を具体的に記載します。
  • 不動産の場合、登記事項証明書に基づいた正確な情報を記載します。

(5) 分割内容

  • どの財産を誰が相続するかを具体的に明記します。
  • 相続人全員が合意した内容であることを強調します。

(6) 署名・押印(実印)

  • **相続人全員が署名・押印(実印)**を行うことが必須です。
  • 印鑑証明書を添付し、押印が実印であることを証明します。

4. 遺産分割協議書が無効になるケースとは?

遺産分割協議書が無効とされるケースには、次のようなものがあります。

(1) 相続人全員の合意がない場合

1人でも相続人が署名・押印していない場合、遺産分割協議書は無効となります。

特に認知症などで意思能力がない相続人がいる場合は、成年後見人を選任して代理で署名押印する必要があります。


(2) 虚偽の内容が含まれている場合

遺産の内容や相続人に誤りがある場合、協議書自体が無効となる可能性があります。

相続人の確認や財産目録の作成を徹底し、不備がないように作成しましょう。


(3) 印鑑証明書がない場合

実印で署名・押印しても、印鑑証明書が添付されていなければ無効です。

必ず印鑑証明書を添付し、法務局や金融機関で問題がないことを確認してください。


5. トラブルを避けるための工夫

(1) 遺産分割協議書を専門家に依頼する

専門知識がないまま自己流で作成すると、不備や誤りが生じるリスクが高くなります。

相続登記のプロである司法書士に依頼することで、正確かつ確実な協議書作成が可能です。

(2) 財産調査を徹底する

遺産が抜け漏れなく記載されているかを確認しましょう。

不動産、預貯金、株式、保険金、借金など、包括的な財産目録を作成しておくことが重要です。


6. まとめ:遺産分割協議書は専門家に依頼することが安心

遺産分割協議書は相続手続きに不可欠な書類
相続人全員の署名・押印が必須であり、実印と印鑑証明書が必要
無効になるケースを避けるためには、財産調査や書類確認を徹底する
トラブルを防ぐために、専門家に依頼するのが安全

遺産分割協議書が適切に作成されていないと、相続手続きが滞り、トラブルに発展するリスクが高まります。

弊所では、遺産分割協議書の作成をはじめ、相続登記や相続手続き全般をサポートしております。

相続手続きでお困りの際は、ぜひ弊所にご相談ください。