成年後見人シリーズ~入門編 【茅ヶ崎の個人事業主が知っておきたい成年後見制度】

2026.03.06

✅ 結論
成年後見制度は、認知症などで判断能力が不十分になったときに、契約や財産管理を法的に支える制度です。
自分や家族の生活を守るだけでなく、個人事業主の場合は取引・契約・支払いの混乱を抑える意味でも、早めに知っておく価値があります。

✅ 要点
① 制度は法定後見(判断能力低下後に家裁で開始)と任意後見(元気なうちに公正証書で契約し、低下後に発動)に分かれます。
②法定後見は後見・保佐・補助の3類型があり、本人の判断能力の程度に応じて権限が変わります。
③法定後見は原則として途中でやめられません(判断能力が回復したと認められる場合などを除く)。導入前に目的整理が重要です。
④茅ヶ崎には市の相談拠点があり、制度説明や利用相談ができます。迷ったら地域の窓口で論点整理を検討されても良いでしょう。
(※②③については、2026年の国会において法改正が予定されています。)

成年後見制度の全体像

成年後見制度は、判断能力が不十分な方が、不動産や預貯金などの管理、介護サービスや施設入所の契約などを自分で行うのが難しい場合に、その方を保護・支援するための制度です。
不利益な契約を結んでしまうなどのリスクにも備える趣旨があります。

個人事業主の読者様向けに言い換えると、次のような場面で問題が顕在化しやすくなります。
● 本人(または親)の判断能力が低下し、重要な契約や手続きが止まる
● 生活に必要な支払い・契約更新が滞る
● 不利益な契約を結んでしまい、取消しなど法的対応が必要になる
こうした「止まりやすい部分」を、家裁の枠組みの中で法的に支える制度が成年後見です。

任意後見と法定後見の違い

法定後見は家裁が成年後見人等を選任し権限も基本的に法律で定まるのに対し、任意後見は本人が任意後見人となる人や権限(任せる事務内容)を自分で決められる点が大きな違いです。

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法定後見の三類型(後見・保佐・補助)

法定後見には、本人の判断能力の程度に応じて後見・保佐・補助の3制度があると説明されています。
対象(判断能力の状態)や同意が必要な行為、取消しできる行為などが異なります。

● 後見:判断能力が欠けているのが通常の状態
● 保佐:判断能力が著しく不十分
● 補助:判断能力が不十分(比較的軽い)

成年後見人等の役割と範囲

成年後見人等は、本人の利益を考えながら、契約などの法律行為や財産管理等を支援します。
具体例として、収入支出の管理、介護施設との契約や費用の支払いなどが挙げられています。
一方で、後見人等が行うのは主として法律行為であり、実際の介護(身体介助)などは通常「後見人等が直接行う職務」ではない点です。

✅ 個人事業主の実務上のポイント
● 生活面だけでなく、事業面(対外契約、重要な手続き、支払い等)も「本人の意思確認」が前提になりがちです
● 後見制度は、本人を代理して契約するなどの枠組みにより、止まった手続きを動かす手段になり得ます

費用の目安とお金の考え方

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後見人等の報酬の目安

後見人等の報酬は家庭裁判所が決定し、本人の財産から支払われるのが基本です。
目安として、管理財産額に応じて月2~5万円程度です(例:1,000万円未満は月2万円、1,000万〜5,000万円は月3〜4万円、5,000万円以上は月5〜6万円)。

※ここは誤解が多い点です
● 目安はあくまで参考で、最終的にいくらになるかは家裁判断です
● 報酬が発生する期間は、原則として後見等が続く限り継続し得ます(原則として、途中でやめたい、という理由では止められません)

茅ヶ崎の相談窓口と相談メリット

茅ヶ崎での相談窓口

✅ 市の窓口(中核機関)
茅ヶ崎市成年後見支援センター
● 所在:茅ヶ崎市役所 分庁舎1階(過去拠点の終了に関する注意書きあり)
● 受付:平日 9時〜17時(土日祝・年末年始休)
● 連絡先:0467-81-7230

✅ 高齢者の身近な入口
または、各地に開設されている地域包括支援センターを窓口としても良いでしょう。
 

相談するメリット(司法書士)

✅ 司法書士に相談するメリット
● 法定後見:必要書類が多く、後見申立書類の作成をお任せできます。また、後見人に就任することも可能です。
● 任意後見:誰に何を任せるかを公正証書で具体化する必要があり、個人事業主の場合は生活面だけでなく「事業の止め方・契約の棚卸し」も絡みやすいため、設計が重要になります。